iPS 理化学研究所

7月1日 「網膜色素変性症の治療」というタイトルで、iPSの治療の舵取りをしておいでの理化学研究所の高橋政代先生の講演会がありました。(午前診を早めに終了し参加して参りました。ご迷惑をお掛け致しました。)眼科医といっても、今、iPSの治療はどこまで進んでいるのか、そして、今後は?網膜色素変性症に対しての視力向上見込みはどこまでいっているのか、などの情報は特にだれからも通達されるわけではありません。(iPSにかぎったことでもありませんが)
こういった機会がないとなかなか知り得ないので、今まで、ニュースに話題になるiPS細胞について患者様よりお問い合わせいただいた際、答えに詰まってしまうこともあり、知りたい、聞きたいという思いでいっぱいにして講演会を拝聴して参りました。
網膜色素変性症の治療に関しては、むこう10年で大学病院クラスでの治療ができるようになる可能性が、そして、一般地中病院まで広がるには、20年掛かるが、人工網膜、iPS技術を使用した治療が受けられるようになるだろうとのことでした。そして、何より、高橋先生ご自身も初めはびっくりされたようですが、IT技術、AI(人工知能)技術の発展がめざましく、そして、特に医療技術の応用としては、視機能障害へのサポートが一番親和性が高いそうです。(現に、今後出てくる未来の身体サポート機器の展示会の2/3が視覚サポート機器であったそうです。)なので、そういったデバイスが視覚障害を抱えても、その技術により不自由さを感じにくくなる可能性も出てくる!とのことでした。
また、日本では高橋政代先生初め、いろいろな方が法整備をしていただいたお陰で、気軽に何のエビデンスもない治療ができません。しかし、法整備のない海外では、網膜色素変性症の方に治療目的にES細胞を目の中に注射したら失明したという報告がされているように、再生医療を語る様々な何のエビデンス(研究成果がなされ、きちんとしたプロトコルにそって、結果が出ているもの)もない治療が世界中で横行し、学会誌でも報告されているそうです。(特にこのような結果になった治療も、現地では闇商売としてしているわけではないです。海外では、法律がないので、効くかもしれませんからやりましょう!といってしているだけです。日本は、きちんとした証拠が出ている治療しかできません)そして、それは何百万というお金を払わされてされている、と高橋先生は嘆いておられました。

現在、高橋先生、名古屋大学前教授の三宅養三先生、そして、私も視覚障害者補装具判定医師の資格を取らせていただく際、お世話になりました国立リハビリテーションセンターの仲泊先生が理化学研究所に移られて、ご一緒に、医療と今まで生活、就労などのサポートが離れがちだったのを、一緒にできる運動( I see アイ シー 運動:i see 運動 )そして、その一環として、それができるセンターを神戸に立ち上げておられます。神戸のアイセンターというところです。ご参加しておられた患者様たちはご家族の方々と行こうか!行こう行こうというお声も聞かれました。是非、私自身も対象となる方に今後の診療でご案内をさせていただこうと思います。
最後に、高橋先生からご案内がございました。
アイセンターには、土地賃借料として、月に3000万円 掛るそうです。(こういったものは、事業者である小生には、よくわかります。)もちろん企業の協賛を頂いておりますが、賛助やご寄付も本当にありがたいので、よろしくお願いします。とのことでした。(ふるさと納税からもアイセンターへの寄付ができるそうです。)HP:はこちら
I see 運動については→ こちら

ここには講演内容のすべてを書き切れませんが、今回の講演内容を踏まえて、今後もより、確からしい医療を皆様にご提供できますよう明日からの診療に生かしていきたいと思います。

2017年7月3日 | カテゴリー : 学会研究会 | 投稿者 : 上社眼科院長