この夏の時期、わきの汗が多くて悩んでいる方は多くいらっしゃると思いますが、わきの汗は病気なの?はっきりしないという方が多いのではないでしょうか?

色々と診断基準はあるのですが、簡単に言いますと「明らかな原因となる病気や障害もないのに、多量のわき汗に悩んでいる」という症状があてはまる場合、「原発性腋窩多汗症」という疾患に該当する可能性があります。

では「多い」というのは、具体的にどれくらいの量を指すのでしょうか?

実は「わきの汗が多いことで日常生活に支障を来すかどうか」ということが大事で具体的な量が決まっているわけではありません。人によって感じ方は違いますので、「自分でわきの汗が多くて日常的に困っている人」=「原発性腋窩多汗症」と診断される確率が高くなります。

この「原発性腋窩多汗症」でお悩みの方に「エクロック®ゲル5%」という日本初の保険適応の外用薬を処方することが可能です。皮膚から浸透した有効成分が、汗を分泌するエクリン腺の交感神経からの発汗の指令を受け取る部分をブロックするのが作用機序です。臨床試験では単剤で約80%の方で汗が抑えられ、約60%の方は日常生活に支障が無くなる程度まで改善したとのデータが示されています。また効果が出るまでの期間も2週間と比較的早くに実感できます。

副作用としては、局所の皮膚症状および、まれに散瞳・霧視、口渇などがでることがあり、その場合は使用を中断することもあります。また閉塞隅角緑内障、前立腺肥大にともなう排尿障害、くすりに過敏の方は使用ができません。

多汗症で悩んでいても実際に医療機関にいらっしゃる方は10%以下ともいわれています。わきの汗でお悩みの方はぜひご相談ください。

上社眼科