4月18日(木)~21日(日)まで第128回日本眼科学会総会が開催されました。

当院は休診なしでしたので、18日~20日の講演会の部分はオンデマンドで勉強することとしました。ただ、

20日(土)は早めに診療を切り上げさせていただき、リアルで講演を聴かせていただきました。

その日の午後は、その年の素晴らしい研究発表をされている先生を何人かピックアップして指名講演があり、(評議員会指名講演)是非リアルで聴講したかったためです。

今年は指名講演が三演題あり、

①神戸市アイセンターの万代道子先生の再生医療、

②慶応大学の栗原俊英先生の光生物学(近視等含め)

③国際医療福祉大学熱海病院の後関利明先生のサギングアイ症候群 

の素晴らしいご講演を直接聴講することができました。

 

 

①現在、再生医療は、私が大学にいた時代よりもずっとずっと発展し、実臨床での実用化に向けて成果を出し続けています。

残念ながら講演の途中からしか聴講できませんでしたので、オンデマンドでも学びたいと思います。

②光生物学のご講演は、あたかも、カンブリア宮殿の番組を見ているかのような、もはや講演というよりも、プラネタリウムの映像を見ているかのようなご講演でした。生物が眼というものをもって、どのように進化してきたかを紐解き、その歴史をみると、どのような光アプローチや、生理学生化学的な反応が起こって、自覚情報を得ているのか。ということの先生の多岐にわたる研究をぎゅっと濃縮したご講演でした。微生物型と動物型のロドプシンが重要で、それを利用した視覚再生遺伝子技術の開発という非常に新しい知識を得ることができました。

③最後はサギングアイ症候群についてです。

サギングアイ症候群は、高齢化社会で出てきた斜視といっても過言ではありません。

今回のご発表で、高齢者の多くの斜視がサギングアイ症候群というデータが示されました。以前のブログにも載せましたが、眼球の周りの弾性組織の劣化(ざっくりいうと)に起因するからです。

また、後関先生の研究では、高齢者のMRIでは、眼窩プリー異常が、サギングアイの方でなくても、検出される。と言う事もおっしゃっておられ、つまり、MRIは確定診断とならない、ともおっしゃっておられました。

今まで、何故こんなに高齢者の方に多いのにもかかわらず、斜視として認識されなかったのかについては、2つにものが見える、という訴えがあれば、我々にも斜視かな?とわかりやすいのですが、

そうではなく、両目でみるとなんとなくぼやける、乱視かな?いう訴えをされることが多いというのも発見がされにくい特徴だとのことでした。

今回の講演会を踏まえ、

当院では、お子様の特徴、そして、青年期の特徴、壮年期の特徴、等人間の人生を通した身体的経過を考え、診察、検査にもその考えを元に施行し、診療をして参りたいと思います。

参考→

ちなみに、以前サギングアイについてのブログあります^_^→https://kamiyashiro-eye-clinic.com/blog/3138

後関先生とは、以前一宮での勉強会でお話をさせていただく機会をいただきました。

こんなに素晴らしい先生であるばかりでなく、朗らかで明るく、お茶目な先生で、いろいろなお話をプライベート含めてしてくださいました😊✨

また、今回、後関先生には、学会後の集まりで、一度、見学においでよ、とお誘いいただきました!

私自身も先生の医療を見てみたいと思っておりますので、皆様のご協力にて、お休みをいただき、研鑽にいくことも考えていますので、その際は、クリニックの診療が出来ません。

その際はよろしくお願い申し上げます。🙇‍♀️

 

上社眼科